「さよなら地球」
発行年月:2012年10月
何の前触れもなく、ある朝、世界は緑に浸食され、当たり前の日常は消え失せてしまった。世界は美しく、ゆっくりと滅んでいく。もはや世界も自分も、どこにも向かわない。退廃的な世界の中で、切なく自分の存在を問いかけ続ける、新進気鋭の女流作家が紡ぐ渾身のファンタジー。
「家族ランドリー」
発行年月:2011年5月
まるで百物語のように語られる、それぞれの登場人物のエピソード。コインランドリーという小さな舞台を中心に、ありふれた日常が少しずつ綻びをみせて、その連鎖はパズルのピースを埋めていくように繋がっていく。物語の結末はどこに向かうのか。話題の女流作家が紡ぎだす珠玉のサスペンス。
「虫籠」
発行年月:2011年5月
『何か』が欠落している。だけど、その『何か』を探し出すことができない。それは本質的な『何か』であって、見つからないから本当の自分になれない。だけど、ある日、その『何か』がふいに見つかってしまったら?自分という存在はどこに向かうだろう、という問いかけが物語を急展開させる。
「白雪姫は目覚めない」
発行年月:2011年5月
思春期の高校生の心理や葛藤を鮮やかに映し出しながら、物語は意外な場所に辿り着く。始まりを見つけられない人間と、終わりを見つけられない人間の奇妙な連帯感。緻密にして繊細。現代社会に潜む小さな歪。日常にありふれた綻びを鋭利に描き出す、気鋭の女流作家紡ぐサスペンス第1弾。